葬儀が終わった後のポイント

葬儀後の注意点やポイントをご案内いたします。


挨拶回り

葬儀でお世話になった近所の方、町内会役員、世話役、会の方などには、喪主自身がお礼の挨拶に出向くのがマナーとなります。
○葬儀委員長・弔辞奉読者・世話役 ○寺院・僧侶 ○駐車場や設備、備品等をお借りした方 ○葬儀を手伝っていただいた方 ○近所の方 ○病院、医療関係の方 ○故人の仕事先 ○喪主・家族の勤務先 ○議員・組合長など目上の方

※葬儀の翌日か翌々日、遅くとも初七日までには、挨拶回りをすませます。

※葬儀直後の挨拶回りには、なるべく喪服を着用します。

※2~3日後の場合は、地味な平服で訪問するのが自然です。

※葬儀後は挨拶がすんだら早めに引き上げるようにしたいものです。

※お菓子などを挨拶時に持参することもあります。

※遠隔地などで訪問できない場合は、電話にてお礼を述べます。


礼状・挨拶状

交際関係が広い場合など、挨拶回りを行き届かせることがむずかしくこともありますが、礼状なら手軽に誠意を伝えられます。
○挨拶回りに出向くことができない方 ○葬儀でお世話になった方 ○弔辞・弔電をいただいた方 ○お悔やみ状をいただいた方 ○町内の掲示板などにお礼の挨拶文を出すこともあります。

※書状を書くことでさらに礼を尽くした印象を伝えることができます。

※書状は、先方の都合のよいときに自由に読んでもらえ、しかも明確な記録に残る形で真心を表現できる利点があります。

※法人関係では、葬儀に関する支出を証明するためにも、領収書がわりに書状の記録を必要としている場合もあります。


葬儀後に出す死亡通知

○同窓生や友人など葬儀をお知らせしなかった方への死亡連絡
○故人さまの商売を引き継いだ場合の得意先への挨拶状
○子供の葬儀日の忌引届け(学校宛に)
○忌明け法要の案内状(忌明け法要に招く方へ)
○葬祭関係の書状は、黒や薄墨を使用し、青インクなどは使用しないように心がけます。
○文章に忌み言葉は避けるように心がけます。


香典返し

○お返しは、地域での習慣に従います。
○お返しは、葬儀の当日おこなう地域と、葬儀後に別途おこなう地域があります。
○香典金額が多い場合は、葬儀当日にお返しをしてあっても、後日別途にお返しをすることもあります。
○お返しの時期は、忌明け(満中陰)前後におこなうことが一般的です。
○お返しの品には葬儀のお礼を兼ねた挨拶状を添えます。

○葬儀当日にお返しをする場合は一律の品物だが、香典金額の多い方に後日 別途お返しをする場合は、香典金額の1/2~1/3程度が目安となります。

○葬儀後の香典返しは、頂戴した香典金額の1/2~1/3程度が目安です。
○あくまでも喪家から先方へ伝える感謝の気持ちとして決定します。
○香典金額や故人との関係によっては、特別の配慮をする場合もあります。
○病気見舞いやお供えなどのお礼を添えることもあります。


形見分け

○形見分けの時期は、四十九日の忌明けに行うのが一般的です。

○故人の愛用品で、まだ使用できるものは、その品物を大切に使い続けることのできる親近者に形見分けとしてお渡しいたします。

○形見分けを贈る範囲は、親近者や、ごく親しい友人が一般的です。
○目上の方に形見分けをすることは、先方から特に希望がない限り、失礼にあたるので注意します。
○形見分けは、あくまで身内の行事なので、正式な包装や水引などは必要ありません。
○むきだしで贈るのが失礼な場合は、上品な白紙(奉書紙)に包む程度の簡単な包装にします。
○故人の帯や和装生地を利用して、上品な「数珠入れ」や「バック」を作ることができます。
○故人ゆかりの品物を新しく購入したうえで、形見分けとして配るのも問題ありません。


喪中ハガキ

○喪中に新年を迎える場合、慶事を避ける意味から年賀状は出すのは控えましょう。
○年賀状の代わりに、年賀欠礼の挨拶状(喪中ハガキ)を郵送します。
○年賀欠礼の挨拶状は12月初旬に先方へ到着するように郵送します。

○喪中に年賀状をいただいた場合は、松の内(1月7日)を過ぎてから「寒中見舞い」の形にて挨拶状を出すようにします。


葬儀後の諸手続き

故人さまがそれまで契約していたさまざまなものに名義変更の必要が生じてきます。土地や住まい、生命保険や健康保険、年金、預貯金、各種保険のほか、電気、ガス、水道、電話など、故人さまの名義になっているものはすべてその継承者の名義に変更します。
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税金の還付(医療費控除)

年間の医療費が10万円以上の場合は、10万円を超える部分(200万円を限度とする)について確定申告から控除できます。亡くなられた後の支払い分も、相続税からの控除の対象となります。
詳しくはこちら→(国税庁)

確定申告

亡くなられた年の1月1日から死亡日までの故人さまの所得税について、確定申告を行わなければなりません。自営業者の場合、白色申告で所得が基礎控除額を越えている場合、もしくは青色申告の方は、必ず故人さまの確定申告を行わなければなりません。
詳しくはこちら→(国税庁)

相続税

財産所有者の死亡により、相続税が課せられます。課税対象になるものは、土地、建物、預貯金・受益証券、有価証券、事業用財産、会員権、家財などです。納税義務者は相続または遺贈によって得た財産の総額から、被相続人の債務や葬式代、「非課税財産」を控除することができます。さらに相続税には基礎控除額があり、5000万+法定相続人一人あたり1000万円の範囲までは税金がかかりません。また、配偶者がいれば婚姻期間に関係なく1億6000万円までは税金がかかりません。相続税は、遺産分割協議書などにしたがって算出し、相続の開始した日(死亡した日)から10カ月以内に故人さま住所地の所轄税務署に申告・納付します。
詳しくはこちら→(国税庁)